製品詳細(高齢者用製品)
重度の障害を持つ方々の車椅子を作ってきたKOYAが提案する、高齢者の新しい車椅子です。「巧(たくみ)」には、重度障害者の車椅子づくりで培われたノウハウ、最高のシーティングと機能性が詰まっています。
高齢者の方々の座位を快適なものにし、笑顔を取り戻してほしい。そんな願いをこめて作った車椅子です。
特徴1 バックサポート中折れ機構
中折れ機構は、自動車の高級車にも使用されている構造です。体幹上部および頭部を活動位に保ちながら、体幹下部や骨盤、下肢を休息位にできます。呼吸や嚥下にとても効果のある、とても自然な座位姿勢を実現します。
この中折れ機構の高齢者への有効性については、慶応義塾大学機械工学科や、湘南工科大学デザイン工学科などと共同で、様々な角度から、その有効性について研究を進めています。
中折れなし
中折れあり
特徴2 連動式リクライニング・ティルト機構
通常のリクライニング・ティルト機構は、リクライニング角度調整とティルト角度調整機構が分かれているので、介助者にある程度の知識が無いと、その機能を生かすことができませんでした。
この機構はひとつの操作で、「リクライニングしながらティルトする」構造で、誰でも快適な座位を調整できます。
特徴3 パームシート
KOYAのオリジナル張り調整構造を「パームシート」と呼んでいます。「パームシート」は張り調整構造の利点を最大限に生かすために設計されたフレームに、乗車したまま簡単に張り調整のできるベルトを付けたオリジナル構造です。この構造によって他社製品には無い座り心地を実現しています。
重力不安と背面支持
「中折れ機構」と「パームシート」により頭部と体幹上部がしっかりと接触し、支えられている感覚は、動きが少なく、
重力不安を感じている高齢者に支持面の存在する安心感を与え、過度の立ち直り反応を和らげることができると考えています。
特徴4 カンツァークッション
シーティングをする上で、骨盤を安定させる座クッションの選定はとても重要です。弊社では、この車椅子にお勧めの「ディープカンツァークッション(別売品)」をご用意しています。座位保持性に優れ快適に使用できるクッションですので、ぜひ車椅子と併せてご使用ください。
食事のときの姿勢のこと
姿勢変換型の車椅子は、休息姿勢を作りやすくできていますが、嚥下障害がある使用者の場合、食事時に体幹を後傾させる姿勢が不向きな場合があります。この車椅子を一番起こした時、座面は床面と並行になりますが、できるだけ骨盤を後傾させたくない場合は、前後差のない「スタンダードカンツァークッション(弊社製)」など、前後差の少ないクッションをご使用ください。
※「巧」および「カンツァークッション」はTAISコードを取得しています。
※体幹パッド、ヘッドレストはオプション品です。標準品は「固定フレーム」です。折りたたみフレームもご用意しています。(少し仕様が異なります)
足台エレベーティング
クッションテーブル
カンツァークッション
[ディープ]防水
転倒防止バー
基本仕様
寸法 | S | M | L |
座巾(SW) | 360 | 380 | 400 |
背巾(BW) | 420 | 440 | 460 |
座奥行(SD) | 360 | 390 | 420 |
全座高(BH) | 850 | 930 | 980 |
前座高(SH) | 375、400、415、430(調整式)標準=400 | ||
アームレスト高(AH) | 230±15 | 270±15 | 290±15 |
中折れ高さ(BJH) | 340 | 375 | 430 |
足台高さ(FH) | 250〜330 | 250〜330 | 250〜330 |
後輪サイズ | 16インチ | ||
前輪サイズ | 6インチ | ||
ティルト角度 | 17度 | ||
リクライニング角度 | 55度 | ||
中折れ角度 | 55度 | ||
全幅×全長×全高 (介助ブレーキ装着時) | 580×1100×1250 | 600×1100×1330 | 620×1100×1380 |
寸法図面
※ティルト角とリクライニング角を別々に調節することはできません(運動式)。
中折れシートについて
「巧」に使用しているバックサポートの「中折れ」機構は、弊社のオリジナル機構ではありません。
自動車や電車のシートのバックサポート機構として、30年以上前から使用されてきた構造です。現在でも、国内外の自動車シートに使用されています。